旅の終わりに
1周忌が過ぎました。
妻が無くなる前までは、亡くなった方を忘れられない、ということがよく分からなかったのですが
起きてぼーっとしている時、通勤している時、仕事を一息ついてほっとした時、
あと、一人の部屋に帰ってきた時、
1年中ずっと妻のことを考えていました。
もっとよくしてあげればよかった。
一緒に行った旅行、もっとよいところに泊まればよかった。
もっと早く帰って一緒にご飯を食べればよかった。
会社を休職してでも看病すればよかった。
妻を守れなかったこと。本当に悔しいです。
なんにもしてやれなかった自分の不甲斐なさに腹が立ちます。
ただ、よかったと思えることは写真の中の妻が笑っていることです。
旅行の写真や、家族と一緒の写真、好きだった猫ととった写真。
パンダにおやつをあげている動画。
どれもうれしそうな顔をしていました。
大したことのできない夫だったけれども、
僕と一緒だった時間がほんの少しでも妻にとって楽しいと感じられたのであれば、
僕にとってこんなに嬉しいことはないです。
天国、という言葉は僕自身あまり好きではないけど、多分僕もそのうちそっちにお邪魔すると思います。
それまではおばあちゃんとのんびりと過ごしててね。
あ、あと、僕より先にミトさんやミルがお邪魔するかな。一回だけ会った子猫2匹もお邪魔するかもね。
何ヶ月後か何年後か、それまた何十年後か分からないけど、その時はみんなして先輩面して迎えてね。
それまで少しの間だけど、さようなら。
いままで本当にありがとう。
また、逢える日まで。